完璧主義は悪くない

2022年6月13日2022年6月15日

私は自他共に認める（？！）完璧主義人間です。(笑)

でも、完璧主義であることを隠そうとしたりすることもあれば、
全く逆の適当人間になることもあります。(笑)

スイッチが入ると
完璧にこなさないと自分のことが許せなくなることも・・・・(笑)

若いころは、自分に厳しく、他人にも厳しく・・・・

歳を重ねるにつれ、
自分に厳しく、親にも厳しく・・・(笑)
他人にはさほど強要しない・・・

今は、
完璧主義を手放したい
完璧主義は自分を苦しめるだけ・・・

なんていうような風潮になって来ていて
「完璧主義」という言葉を遠避ける自分がいました。

完璧主義になるのはやめよう、やめよう
と考えることが増えてました(笑)

でも！！！！

先日、
完璧主義で何が悪い！！
完璧主義は自分の納得のための完璧主義！
自分の想いを大切にするための「完璧」なんだ！
と思わせてくれることがありました。

それを想わせてくれたのは、
完璧に最期の準備をしていた叔母でした。

叔母は私の母の妹。
結婚してからは宇都宮に住んでいる。
歳も近く、子どもたちの年齢も近く、
小さい頃からとても仲良くしていた。
お陰で宇都宮には私も何度も足を運んでいた。

話しやすく、
いつも笑顔でたくさん褒めてくれ、
話も聞いてくれ、
身内のみんなを応援してくれていた叔母。

気遣い、心遣いも昔から完璧。
料理も完璧。
部屋の掃除も飾り付けも完璧。

そんな叔母は、
病がわかってからも誰にも言わず、
ご主人と長男だけには伝え、
心配かけさせてくない、と
娘にも身内にも誰にも伝えず、
2年程経過した。

私の母には内緒でおじさんから連絡があり、
知らされたが、
その後も知らないふりをした。

私も母から聞き、
知らないふりをしながらも、
神社に行ってはお守りを買ったり、
手紙を送ったり、
何かあると、言葉を送ったりして
「コロナを乗り切ろう」
という話をしていた。

年末辺りから年が明けても、
何度か会いに行く話を出したり、
5月にコロナが落ち着いたから
顔出しに行くと言っても、
遠回しに断られ続けた。

痩せていってしまった自分を
誰にも見られたくない一心だったようだった。

5月に私の母だけは行くことができた。
但し、そこでも母は病を知らないふり。
調子が悪い
とだけ言っていたそう。
その時、最後のお願いということで
横浜の崎陽軒のシュウマイ弁当買ってきて
と言ったらしい。

常に「美」と「健康」を心がけていた叔母の
「この姿を見られたくない」
という想いを私は受け取ろうと思った。

6月になり、
容態が悪くなった、できるだけ早く来て
とおじさんから母に連絡が入った。

母は急いで駆けつけた。

もう息も荒く、
話すこともあまりできず、
単語を小さな声で発する程度になり、
身体も冷え切ってしまっていたとのこと。
母はずっとずっと手を握り締めていたとのこと。
何を話すわけでもなく、
ずっと手を握っていたとのこと。

すると夕方になり、
そろそろ買えり支度を・・・
と思っていたら、
「居て」
「居て」
泊っていってほしいとの訴えがあったらしい。

孫（娘の子ども）の高校受験も終わった3月に
娘には事実を伝え、
岐阜から何回か駆けつけてくれ、
コロナもあったので2年ぶりの再会を果たしたらしい。
容態悪化する週の日曜日にも来てくれたらしい。
だから安心したのだろう。

叔母は、訴えを伝え、母が泊っていくことが確認できたら
そのまま息を引き取った。

その後の家の中のこと、
お寺や病院、近所や知人への連絡、お客様への対応などなど
その日はともかく、
次の日は朝から大忙しとなり、
お茶を出したり、電話対応したりの
女手が必要だった。

よくわかってる母の力、存在が必要不可欠だったのだ。

叔母はわかっていた。

最期に日に
通帳の場所、暗証番号、その他諸々おじさんに伝えたらしい。
遺影の写真もちゃんとリクエストされていた。
棺の中で着る服も「これがいい」と伝えた。

他にもたくさんたくさん
自分の最期をちゃんとわかっていた叔母は全て完璧に用意して
周りが困ることなく亡くなった。

そして
6月13日は私の父の誕生日。
毎年毎年欠かすことなく
誕生日になるとさくらんぼやメロンや季節のフルーツを
いつも送ってくれていた叔母。

今年も誕生日に郵便で届いた。

箱入りで届き、
毎年おすそ分けしてもらっていたが
今年も有難く、ひとつ分けてもらい、
例年以上に感謝の気持ちと心を込めて
みんなで頂いた。